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【連載】 BtoB企業のためのECの始め方 #02 ネットで集客するための手法

【連載】 BtoB企業のためのECの始め方 #02 ネットで集客するための手法

第2回 ネットで集客するための手法

連載第2回では、集客にフォーカスして、BtoB企業における集客についての考え方をお伝えしたいと思います。

(1) 集客とは

BtoBであれ、BtoCであれ、自社の製品やサービスを顧客に知ってもらい理解していただいた上で買っていただくという行為にたどり着くためには、お客様を集客できなければ始まりません。ところが、何年もビジネスを継続している企業、特にBtoB企業においては、既存顧客への依存率が高くなる傾向があり、新商品、特に新たな市場を開拓する場合、どのように集客を行えばいいのかがわからず、事業が進まないことが多々起こります。

集客とは、どのような行為を指しているのでしょうか。古くからある施策で言えば、広告(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、折込チラシ、DMなど)、プレスリリース、記事稿、訪問営業、クチコミ(紹介)、展示会、セミナーなど、デジタルにおいては、広告、記事コンテンツ、DM、アフィリエイト、ウェビナー、ホワイトペーパー、動画などになります。

アナログとデジタルでは、異なるところもありますが、共通するところも多いです。デジタルならではのポイントやコツさえ理解できれば、それほど難しいことはなく、これまで以上に活用できるので、必要以上に嫌悪感を感じず取り組んでいただけることを期待しております。

集客手段を整理すると、アナログとデジタル、プッシュ型とプル型の4象限に整理しています。(ここでは考え方を整理するために大雑把にまとめております)

<表1集客方法の種類>

表1集客方法の種類

例えば、新型コロナウィルス化以前では、新たな販路を拡大するためのチャンスを展示会などの出展などで得ていましたが、今後も見通しが立たない状況です。また、訪問営業もままならない状況では、プッシュ型の行為そのものが難しいと考える必要があります。

上記の表の左側、アナログの広告施策以外は、新型コロナウィルスによって失われたということです。もちろん、規模の縮小や3密にならない対策を打って開催しているイベントもあります。ですが、グローバルで見ると多くの企業がafterコロナではなく、withコロナとして共存していく仕組みづくりにシフトしていることは明らかです。

これをピンチとみるかチャンスとみるかは、業種業態や、それぞれの企業の置かれている状況によると思います。飲食店やイベント関連企業とは異なり、BtoB企業においてはデジタル化へシフトするタイミングとして捉え、チャンスの機会として転嫁できるはずです。

(2) ネットでの集客の考え方

商品やサービスを顧客に認知していただき、より多くの商談に繋げていくことが目的となります。この点においては、リアルもネットも違いはありません。リアルとの大きな違いは、顧客自らが自社商品を見つけていただくことができることと、顧客のトラッキングができることです。顧客自らがネットを通じて、自社の商品やサービスを知ってもらうことができるのは、Google社に代表される検索エンジンの発達のお陰と言えます。

下記の図は、Google社が提唱しているZMOT modelです。端的に言えば、顧客は商品にお店にいく前に商品を選択していると言うことです。

Zero Moment of Truth (ZMOT) https://www.thinkwithgoogle.com/marketing-strategies/micro-moments/zero-moment-truth/

どのような商品やサービスであれば、顧客の課題などを検索サービスを通じて検索されるとき、自社の商品やサービスが検索に引っかかることで、顧客自ら情報にふれて認知し、さまざまなコンテンツを消費することで理解を深めていく可能性があります。

ネットでの集客においては、顧客自らが見つけ出し、認知、理解していくプロセスが重要です。それは、顧客化率に大きく関わってくるからです。例えば、医療業界向けの製品を開発したとして、集客し認知度を高めるとして、広告費用に予算を注ぎ込むとしたら、どのようなところに、どのような広告を打てばいいか、想像つきますか。別の業界でも同様ですが、新たな商品やサービスが、自社の全く知見のない業界である場合、顧客の接触頻度が高い媒体を選定すること自体が困難ですし、そもそも、効果的なメッセージを打ち出すことも難しいのではないでしょうか。

顧客自らが、自社の抱えている課題を解決するための商品やサービスを自らが検索し、見つけ出してもらう方が顧客になっていただく可能性が高いのです。広告からの流入よりも、顧客自ら探し見つけたコンテンツ経由の方が相対的に高くなります。というのも、自分が調査し調べた商品やサービスについては、広告から接触した情報よりも、自分が苦労し調べて見つけ出したということからも心理的にエンゲージメントが高くなりがちですし、その興味や集中力によって商品やサービスへの理解度がより高くなるからです。

ですので、ネットにおいてはコンテンツが一番成果に繋がりやすい集客手段となります。もちろん、広告を打った方が集客という点では、より多くの人に見てもらえるため集客数としては効果的な施策となります。しかし、貴社の商品やサービスを理解し、顧客になっていただく率という点では、コンテンツより劣ってしまいますので、広告だけに頼るのではなく、長期的な取組の中でコンテンツを作り上げていくことと、広告を上手に組み合わせていくことが成果が出る集客手段となります。

(3) まとめ

ネットにおける集客について、お伝えさせていただきました。新型コロナウィルスの流行によって、働き方や生活スタイルが大きく変わりました。とは言え、デジタル化の波がより早く促進されたという見方をすれば、いずれ対応すべきことです。グローバルで見ても、この流れは不可逆的なものとなっており、この流れに早く対応できた企業が新たな成果を得られることは言うまでもありません。この記事が、デジタル化への取り組みのきっかけになれば幸いです。

本記事のまとめ
・どのようなビジネスであれ集客は必要
・集客手段は、デジタルとアナログ、プッシュ型とプル型の4象限
・今後も対面による接客は難しい
・Google ZMOT modelが集客のヒントとなる
・集客においてはコンテンツが重要

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執筆者
gootbox
デジタルマーケティングアーキテクト
渡部 知記